2025年 有機稲作ポイント研修のご案内
NPO法人民間稲作研究所
化学合成農薬・化学肥料を使用しない有機稲作を成功させるためには、耕耘・代掻き・肥培管理・水管理など、いくつかのポイントとなる作業があります。当研修会では、作業の目的や方法について、座学と実習をまじえて理解を深めていただきます。すべての地域で必ず成功する方法を確立できてはいませんが、失敗の原因や成功への糸口は明らかになりつつあります。本研修会をヒントに、ご自身で地域に合った栽培技術をつくりあげて頂ければ幸いです。講師は当研究所理事長の舘野廣幸をはじめとした農民理事の面々です。慣行栽培から有機栽培に転換したい方、有機栽培を始めたが雑草に負けて困っている方、収量が思わしくない方…どうぞ奮ってご参加下さい。
参加者には、昨年度の研修を記録した動画を予習用として提供します。
1 期日
第1回 3月2,3日 イントロダクション~種と圃場の準備
第2回 3月30,31日 播種~育苗 1回目代掻き
第3回 5月11,12日 仕上げの代掻きと田植え
第4回 6月15,16日 分げつ盛期のイネ~これからの管理
第5回 8月24日 収穫直前 一年の総括
※日程については、天候その他の事由により変更になる場合があります。予めご了承ください。
2 定員と参加費
定員:各回35名
参加費:各回6,000円(研究所会員は5,000円)×2日分 ※昼食をご用意します。
第5回は1日のみの開催となります。
3 会場
NPO法人民間稲作研究所 有機農業技術支援センター 及び 研究所付属農場
〒329-0526栃木県河内郡上三川町下神主233 (最寄り駅;JR宇都宮線石橋駅より車で10分)
4 各回のスケジュール
各回とも、一日目は10時~16時まで、二日目は9時~15時までとなります。
宿泊を希望される方は各自でお手続き下さい。(スーパーホテル上三川、石橋ビジネスホテルなど)
5 各回の内容(※天候その他の事由により変更となる場合があります)
第1回イントロダクション~種と圃場の準備
(座学)*稲葉光國のすすめた有機稲作の概要と実際 抑草と肥培管理,水管理
*塩水選の意義と方法
*休眠打破と種子消毒 温湯浸漬法とその他の方法
*低温長期間浸種、発芽後の保管
*雑草抑制のための秋耕、春耕の方法 優占する雑草種ごとに
(実習)*畔塗機、ロータリー耕耘 作業の要点
*耕耘前の鉄集積層から圃場の状態を判断する
*種子の予措~脱芒、塩水選、温湯処理、浸種
*露地プール育苗圃場の整備
第2回 育苗と1回目代掻き
(座学)*1回目代掻き(荒代)の意義と方法
*播種と育苗について ポット苗・マット苗の特徴と留意点
*民稲研 成苗用有機培土の扱いと自家製床土の作り方
*露地育苗における置床の考え方と方法 育苗中の温度管理とかん水
(実習)*ペットボトルを用いた模擬代掻き 層状沈降のイメージ作り
*圃場での1回目代掻き~代掻きハローの使い方
*播種作業~ポット播種機とマットうすまき播種機
*床並べ作業、灌水、被覆~露地プール育苗
*畑苗代の整備
第3回 仕上げの代掻きと田植え
(座学)*2回目、3回目代掻き(植代)の意義と方法(川俣)
*収量構成要素からみた植え付け密度
*スズメノテッポウすき込み法による無施肥・無除草栽培
(実習)*ポット苗とマット苗 育苗方法の違いによる成苗草姿の観察
*ペットボトル代掻きの経過観察
*圃場での2回目代掻き 轍つけ処理
*圃場での田植え ~マット田植機 薄播きで欠株を防ぐ調整
~ポット田植機 植え付け部の調整と実作業
第4回 分げつ盛期のイネ~これからの管理
(座学)*多収を目指す 生育ステージに応じた水管理・肥培管理
*有機栽培で陥りがちな低収・品質低下の要因と対策
*有機水田の生物多様性と病害虫の耕種的防除
*安定多収・資源循環を目的とした有機輪作体系
(実習)*生育状況の観察 移植後35日(出穂前40日)のイネ ~根、分げつ、草姿
*溝切り機を使った中干し、動力散布機を使った追肥
*講師の水田を視察(バス移動予定)
第5回 収穫直前 一年の総括
(座学)*気象データから見た高温障害発生の可能性と対策(川俣)
*収穫後の秋耕の効果と方法
*参加者のイネの生育状況報告、次年度に向けて(参加者から)
(実習)*成苗・疎植のイネ草姿と収量構成
*栽培管理の違いによる収量と外観品質の比較
6 お申し込み・お問い合わせはこちらから
【お問い合わせ先】NPO法人民間稲作研究所〒329-0526栃木県河内郡上三川町鞘堂72電話・ファクス:0285-53-1133(高山・齋藤)メール:info@inasaku.org |